
日本語の口語は時代とともに、また地域によりさまざまに変化していきましたが、『文字』を使って表現する【文語】は、長年平安時代に確立した文法に沿って来ました。
日本語には地域の方言があり、ところどころで差異が見られますが、表記の際は方言の差に関係なく日本全国でほぼ同じ文字、文法で書かれるという特徴があり、方言に伴って表記も変化する英語や中国語などと大きく異なっています。
これは、日本語の表記法が元々無く、かな文字が誕生するまで表記は漢字(万葉仮名)に頼っていたため、その流れが今でも続いているものと考えられています。
日本語表記に使われる文字は、主に表音文字の平仮名・片仮名、表意文字の漢字であり、アラビア数字やアルファベットなども併用されます。
この、表記における多様性は、近隣諸国の言語でも、表意文字の漢字を主とする中国語、表音文字のハングルを主とする朝鮮語とは顕著な違いを見せています。
ところで、
日本の歴史の中に何回も漢字を廃止しようという動きがありましたが、「(仮名だけだと)文字数がかさばる」、「同音異義語が多すぎる」などの理由からか、なかなか浸透していません。
実際、「これから漢字は使用禁止!」というようなことになったら…かなり困ってしまいますよね(苦笑)
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